パリ

 チャールズ•ダーウィンが残した言葉に「生き残るのは、最も強い生き物でも最も賢い生き物でもなく、変化に適応できた生き物」というのがある。もしあなたが海外に住んだ経験があるならば、この言葉に共感出来るのではないでしょうか。

 

 

 我々、日本人にとって幸か不幸か日本語は日本国内でしか通用しない。したがって、異国ではその土地の言葉を話さなければならない。アメリカでは英語、ポーランドではポーランド語、フランスではフランス語だ。*1 

 

 税関を通過する時、パンを買う時、怪我をして病院に行く時、道端の糞を踏んでしまって悔しくて叫びたい時、あなたはその国の言葉を話さなければならない。

 しかし異文化に馴染むためには言葉だけでは不十分。その国の人に出会い、彼らの文化、思考、彼らが何を好み、何を嫌うかを知らなければならない。

 じゃあ、フランス人は何を嫌うか。

彼らはすべてが嫌いだ。(かなり挑戦的ですね・・笑)フランス的でない事、フランス的な事、フランス語を話さない外国人、フランス語を話す外国人、パリジャン、ノンパリジャン、etc

 

 

表と裏の両面を嫌うフランス人の特質は、一見、理解不可能の様に思える。しかしこの二面性こそフランス人を理解する上で欠かせない。

 

 例えば、フランスの食文化を見てみると、他国と比べて(日本と比べるとそんなに”多様”じゃないのかも・・?)多様だ。彼らは食に対して誇りを持ち、時間をかけ、給仕される事を好み、食べる事を楽しむ。フランス人にとって食事は生活する上で欠かせない”イベント”なのである。*2

 

 一方で、彼らはファーストフードに対して過剰な反応を見せる。(フランスのマクドナルドの込み具合いを見れば分かる)。マクドナルドに行き、列を作り、ハンバーガーを買う。フランスの食文化からかけ離れたアメリカ式のレストラン。自分の周りの人には、そこで食事しているとは思われたくないレストラン。*3

でも、マクドですらフランス人にとって一大イベントのようだ。

 

 

 フランス人を理解する。それはもちろん簡単ではない。遥か昔から多くの外国人が挑んできた壮大な夢(笑)。
我々が追えば逃げ、去ると追いかけてくる。そんなフランス人の性格は外国人にとっては苛立たしいが、実は等のフランス人ですら理解できないほど、多岐に及んでいる。我々、日本人がフランス人を目の前にした時、彼らのこの二面性を許容しつつ、直球ではなく、少し回りくどく、仮定法をよく使って接すると彼らの意外な一面を見る事が出来るであろう。

 

1極論から言えばそうではないのかもしれない。どこの国にもジャパニーズコミュニティーは存在する。

2 なぜフランス軍が弱いかと言うジョークがある。それは彼らが敵地に赴く時大量の食料を持参しなければならず、それに加えて食事が長いから。

3 だからフランスのマクドナルドは最上階が一番込んでいる。これマジで(笑)

 我々日本人フランスと聞くと何を思い浮かべますか?

フランスパン、赤ワイン、フォアグラ、フレンチキス、エッフェル塔、ナポレオン、モンテスキュー、ギロチン、etc.

ほとんどがフランス料理や歴史で学んだ言葉ではないでしょうか。

 フランスの政治、経済、フランス人の国民性、そして

フランス文化について知っていそうで、知らない事が多いような気がする。

もしくは知る必要がないと大多数の人は考えるであろう。

日本人にとってフランスはまだ遠い国なのかもしれない・・・

 

 フランスで暮らしてみると分かるんですが、フランス人は日本の事をよーく知っている。

大体35歳以下のフランス人は日本列島の名前を言えるし(発音出来るかは別として)、

東京や京都がどこか知っている。(札幌はどうやらビール会社だと思っているらしい)

そして、僕は未だかつて寿司を食べた事がないと言う人に会った事がない。*1

アフター5はマンガを読んだり、Takeshi’s Castle (風雲たけし城)

Iron Chef (料理の鉄人)をエンジョイする。

 そしてこれらはパリのJapan Expoやマンガ喫茶にいるフランス人ではなく、

日本に行った事もなければ、日本人に会った事もない、

ごくごくフツーのフランス人達であ〜る。

(フランス人の女の子に、

パリ症候群について聞かれ、驚きました。)* 2

 このように日本文化を若いうちに吸収してきたフランス人は、

我々日本人と同様に箸で食し、エアリスの死に涙し、

ワンピースで(もしくはドラゴンボールで)大人になり、

リサイクルに気を配り、コンドームでしっかり避妊し、*3

そして自分たちは働き過ぎだと嘆いている。IMG_1519

 もちろんここには書ききれない事が多々ありますが、

そして、お互い相容れない事もあるのだけれども、

フランス人を理解するうえで、日本文化は欠かせない物になりつつあると思います。

ジャパンカルチャーは海を越え、フランスに確かに根付いています。

 

*1 フランス人は話し言葉で日本料理を食べるとき”Manger japonais.”と言う。

直訳すると、”日本人を食べる”である。

例えば”Ce midi, on mange japonais ? ” ”今日のお昼は日本人にしない?”

*2 パリ症候群ーパリではほとんどの場合、日本人女性をさす。

そして被害を被るのは往々にしてパリのホテル。

ウィキペディアサイト参照: http://ja.wikipedia.org/wiki/パリ症候群

*3 つい最近までほとんどの女性は避妊していたが、どうやら時代は変わったらしい・・

動画は記事とはあまり関係ないかもしれないですが、”フランス人の考える日本です”。